ベーメルのパティーヌ

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先日のTX和風総本家で、ステファノベーメルでのパティーヌが紹介されていたのでメモ。
コロンブスのアルコール染料を使ってた。
メルトダイナーか?

現在メルトダイナーは廃盤になったらしく、クラフトダイナーってのを販売しています。
こんな感じ

もっと安い染料が沢山あるのにコロンブス使っているのは、これが良いからなんでしょうかね?

仮の引っ越し先から移動投稿


Patine (cuir)
Stefano Bemer
ステファノベーメルの靴は本当に美しい。

イタリアでcobbler(靴修理人)を経験する中で、修理に持ち込まれる古い技術で作られたクォリティの高い靴から、現代では失われた技術を習得し後の靴作りに生かした。

要約するとそういう靴職人です。

コストを考えるとどれだけ手を抜くかというのは重要な話ですから、そこに意味を見出して昔ながらに作る職人と、コストを飲み込みそれを望む客の双方が揃わなければ存在しえない高級靴(高額ではなく)市場。

そう考えるとベーメルが偉いというより、客が偉いとも言えちゃいますけどね。


殺し 1


職人言葉には物騒なものが多い。
殺しもその一つだけれど、とても的確なことばだと感じます。

靴業界での殺しと言うのは、靴の中での足の動きを止めること。

サイズの合っていない靴というのはこれができない。
つまりは、器の中で足が踊る状態なので、歩く度にアッチコッチがぶつかってしまう。

足と言う物は関節の塊なので弱い。
鍛えることは可能なのだけれど、それが追い付かないほどの衝撃が歩行によって生じてしまう。(歩行時の衝撃については誤解が生じるので、また改めて記載したい。)


さて、ビスポーク(オーダーメイド)シューズというものは、顧客一人一人の足を綿密に計測して、ぴったり合ったものを提供するという、本来的に正しい靴のことです。
着こなしなどと言う言葉では、どうにもならないのが靴です。
一流じゃなくても本格的にスポーツを志す人ならカスタムオーダーの靴は必須だと思う。

しかしながら、大枚叩いて作った靴が足に合わないという声を、かつては良く聞きました。(大枚と言うのは普通の金銭感覚を持った方には異次元の金額で、クレバリーやらエドワードグリーン、ロブロンドンなどでは30万~50万円あたりが標準というくらいの異次元です。)
近頃見掛けないのは、単に自分が近づいていないだけで、状況が変わった訳ではないでしょう。

それなのに、何故足に合わないか?
いや、合っているのですよ、多分。

但し、それは静止した状態でのことで、歩行時には合っていない。
的確に殺しが効いていないがための結果なのです。


殺しの効きはどんな靴を履いている人でも気にしている筈です。
この場合の殺しとは、前すべりの殺し。


ボールジョイント(ボールガース)/足指の付け根(中足骨の先端部分)
ボールとは母趾球、小趾球のこと

足が前に滑り出して指先が当たってしまうことを防ぐための必須ポイントです。
あっちやこっちの靴サイトでは、ボールジョイント(ボールガース)がぴったり合った靴を選べ!と偉そうに語りますが、私それ違うと思っています。


ジョイント部は緩やかに包む。
そうじゃないと変形しますよ、足が。

ここまで、お話の枕です。
あまりに長いので
殺し 2に続けて書きます。